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名門企業と新興企業との間に存在する差の原因もまたこれと似ています。長い年月を経て醸成されてきた『組織教育』の気風が根を張る名門企業では、自らの指導による部下の成長を通して組織全体がレベルアップすることを目指します。
一方新興企業では中途入社の『即戦力』たちに営業成績レースに凌ぎを削るよう煽り立て、自分の昇給や昇格を優先することを美風とする傾向がどうしても強くなります。そうなると部下や後輩も反面ライバルとなるため組織教育という風土は育たなくなるのです。
尤も、大企業病などと言われるとおり、前例主義や事勿れ主義、あるいはセクショナリズムなど、大企業には大組織ならではの問題点を多く抱えていることも事実です。
『寄らば大樹の陰』といった消極姿勢が目立つことも、エリート意識をちらつかせる鼻持ちならない嫌らしさもあるでしょう。
それでも、少なくとも組織を大切にし、名を惜しむ土壌だけは本物と言えます。先人の労苦や知恵を尊び、伝統に対する畏敬の念を抱いているからに他なりません。
歯科医院はこの点だけは名門大企業に倣うべきだと思います。接遇態度や人事評価制度ばかり物まね的に採り入れている医院があるようですが、間尺に合わない形ばかりを無理やり模倣するのではなく、実はこのような内面的な部分の充実こそ何よりも倣ってもらいたいところなのです。
多くの人が『我がかかりつけ医院』として熱い眼差しを送る歯科医院への信頼感とは、院長一人に対するものだけではなく、組織全体に対するものへと確実に変化しており、勤務医やスタッフの医院に対するロイヤルティの高さにそれを見出そうとしているからです。
〜 理想的な歯科医院組織を目指す院長心得 〜
1. 院長は医院を自分だけのものではないとあえて理解すること
2. 院長は自分だけのものではなくなった医院であっても自らが誇りを抱き愛情を示すこと
3. 院長は組織の全員が誇りと愛情を抱けるような魅力溢れる医院を作り上げること
4. 院長は組織のため全員の技能向上に腐心すること
5. 院長は自分を超える技能者を数多く院内に創ること
6. 院長はいつでも身を引く覚悟を持つこと
7. 院長は創業家からの院長輩出に拘らないこと
(Management Club Report 2009.5月号から抜粋しました)
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