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新人で入ってきた時にはまともに挨拶すらできなかった歯科衛生士が、1年ほど経って久し振りに会ってみると、まるで別人かと思うくらい明るい表情で情感豊かに会話ができるようになっていて驚くことがあります。
また感受性が高く、こちらが指導する電話応対や受付応対をとても素直に受け容れてくれる受付スタッフが、次第に受け容れなくなって行き、低レベルの受付に落ちぶれてしまう現場に出会った時などは「トップクラスの受付になれたのになあ、どうしたのだろうか」と残念に思うことがあります。
このようなことが起きる背景は、当人たちの気質の良さ悪さという面も勿論ありますが、むしろ勤務先歯科医院における集団規範の良否が決定的な影響を及ぼしていると言えます。
「もっと素敵な女性になれたのに」
「顧客の信頼をたくさんもらえたはずなのに」
そう感じることのできる気質の優れたスタッフは大勢います。元来言葉遣いが汚かったわけでもなく、ふてくされた態度をとっていたわけでもないのに、集団規範がおかしいものであるがために成長できる機会を得られなかった悲劇が随所で起きているのです。
まっとうな職種、知的な職種で教育訓練の行き届いた職場においては正統な言葉遣いと知的な応対が行き渡っています。
テレビ局のアナウンサー、一流ホテルの従業員、一流企業の秘書課や受付、航空会社の客室乗務員、そして当社の顧問先歯科医院のスタッフなどなどホンモノは顕在です。最近では新幹線の車内販売が頑張っているように感じますが、耳を澄ませばまだまだ見出すことは可能でしょう。
このような職場ではすでに言葉遣いや態度についての良質な集団規範が出来上がっています。まさに教育訓練の賜物と言ってよいでしょう。
後に、新人が入ってきましても、身嗜み、言葉遣い、態度など、すべての基本が院内に出来上がっていますので、必ず同じレベルに揃っていきます。
正に『朱に交われば赤くなる』の例えどおり、集団規範に従って行きます。もちろん、悪い集団規範の場合も同様です。
院内研修を行なうと歴然とそれがわかります。全員が真剣に講師の話に聞き耳を立て、言わなくても必ずメモをとる医院もあれば、筆記用具の準備すらしない医院もあります。どちらが活性化しているか言う必要はないでしょう。
集団規範は一度形成されますと、途中でそれを変えるというのは相当なエネルギーを必要としますので、できれば開業時から『良い規範』を作ることが極めて大事です。実際にオープンと同時に当社が関わりスタッフとしての基本を徹底して指導してきた医院では、スタッフの入れ替えがあったとしても、良好な集団規範が出来上がっていますので、後から加わったスタッフも身嗜みの決まり具合は航空会社の客室乗務員並ですし、応対や言葉遣いも一級、そして何よりも仕事に関して院長の期待通りの動きをするようになります。
経験者の院長は「髪型や化粧、言葉遣い、親身になった患者への応対など、気にはなっても男性の院長があまり細かいことを一々言うのには抵抗があるものですが、そのような気遣いが全く必要なく、技術的な指示や指導にだけ集中でき、精神的にすごく楽です。」そのような感想を寄せてくれましたが、院長が注力すべきことは一体何であるのかを見事に語ってくれました。
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