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今月のピンポイントアドバイス



歯科医療人の誇りを持つことの重要性


私たちは、顧客を心地よくさせるためではない行動の理由を次のように考えています。
「人間の健康を一緒に考えて行く歯科医療者は、美しい振舞いができなければならない」
「人間の口腔ケアを担当して行く歯科医療者は、一段高いレベルの言葉遣いができなければならない」
「歯科治療に当たる人間には、凛とした姿勢がなければならない」
 つまり「顧客の心を捉える」「顧客の目をこちらに向かせる」というビジネス上の相手に対しての目的意識を持った行動ではなく、対人関係において『より良い自分でいる』という自分自身に対する誇りとしての行動であるべきだと考えるようになりました。
 それは単なる客商売ではない、歯科医療という誇り高い職種、特に将来にわたって永く健康を支えて行こうとする仕事に従事する人間にとっての基本的な心構えであると考えるようになったからです。患者からの良好な評判を得るために安全衛生に気を配るのではなく、医療人の矜持として行う。その精神とまったく同じです。
 このような誇りを持てる人間集団にしたい。そんな思いがここ数年私たちの心を支配するようになりました。
 それは高収益歯科医院を作ってくれるであろうとの期待感は勿論確信的に持ってはいますが、でもそれは結果論でよいとも思っています。つまり『お金は後から付いて来る』や『急がば回れ』の精神と同じで、対立軸を『目的』とするならば、私たちのそれは『増収増患』ではなく『誇りの共有』にしたいのです。
誇りの源泉は、正しい社会人としてのマナーの修得にありますが、さらに教養を加えなくてはならないと考えています。
現今は心理学をベースにした対人応対訓練が幅を利かせていますが、それもやはり『増収増患』のためのスキルと映ります。本人の人間味が磨かれたというものとは自ずと異なるでしょう。むしろ一般教養的な幅を広げることの方が、“心理読み取りテクニック”を身に着けるよりは、遥かに顧客の心理に深くコミットできると思います。
また、人間的な成長は歯科医療者としての技術的な進歩を促すことが実証されています。私たちはいろいろな歯科医院で、レベルの高い応対を身に付けることで本来重要であるべき歯科医療技術の向上を見事に成し遂げたスタッフを何人も見てきています。単なるマニュアル応対を表面的に訓練させるのではなく内面から鍛えることが技術向上に直結していくのだということを理解しています。
今まで生きてきた世の中の変遷を一つの歴史として冷静に振り返ってみたとき、ゆっくりと静かではあるものの、確実にこのような基本形を重視する世の中になりつつあることを実感しています。
この10年はもう一度精神も含めた本来の基本に立ち返ってみることが重要であると思っています。

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